速くて正確な製造・修理工程に

航空宇宙産業においてエンジン部品は高価なため、交換するよりも修理することではるかに経済的になりました。
この修理において熱を適用する際に、従来はバッチ式の真空炉でろう付けする方法が用いられてきましたが、様々な局面で誘導加熱を利用することが可能です。産業別適用事例:航空宇宙産業

誘導加熱(IH)による利点

誘導加熱のコイル

先進のソリッドステート技術による誘導加熱電源を活用した高周波誘導加熱装置は、制御された雰囲気中での加熱に多くの利点をもたらします。
バッチ式の真空炉とは対照的に、コンパクトでコスト効率の高いパッケージにより、精度の高い非接触での加熱を実現します。
これにより、速くて正確な一貫性ある製造・修理工程を提供します。

航空宇宙産業での誘導加熱の適用例

タービン

ろう付け(ブレージング)はんだ付け予備加熱など多くの熱を利用する処理において、信頼性・再現性に優れた誘導加熱は、ばらつきの無い高品質な加熱処理を提供します。
迅速な対応を求められる修理作業において、急峻でエネルギー効率の高い誘導加熱は大変有効的です。

作業内容作業箇所加熱温度/秒数
加熱タービンエンジンのファンブレード5分で 982°C 溶接
加熱インコネルビレット12秒で1121°C
加熱チタンブレード4分で 260°C 内側からワックスの溶解と排出
予備加熱チタンロッド60秒で 927°C 加熱成型
ろう付けスチールコンジット20秒で 760°C フェルールとエルボウのアセンブリ
はんだ付けスチールコネクタ20秒で 316°C ブラスブロック
ろう付け油圧ホースアセンブリの接着7秒で1204°C
ろう付けタービンブレード5分で 1093°C ニッケル
ろう付けコンプレッサーブレード 
ろう付けインコネルタービンブレードのメタリングプレート5分で 1121°C
ろう付けハネカムシール90秒で1066°C
ろう付けフェルノズルアセンブリ1066°C (3分で1個)
ストレスリリーフコンプレッサーブレード